混同
「混同」とは、債権と債務が同一人に帰属した状態のことです。
例えば、お金を借りていたけど、その債権を相続した場合などがこれにあたります。
混同が生じると、その債権は消滅するとされています。(民法第520条)
ただし、その債権が第三者の権利の目的である場合は消滅しません。
連帯債務者が債権を譲り受け、または相続することで混同が生じた場合、混同の効果は、「絶対効」とされ、他の連帯債務者のために、債権は消滅するとされています。この場合、混同を生じさせた債務者は他の連帯債務者に求償権があります。(民法第438条)
ちなみに、債権の混同の問題ではなく「追認権」の問題ですが、似たケースがありますので紹介します。
- 無権代理人が本人の資格(追認するまたはしない権利)を相続した場合
- 本人が無権代理人(履行責任)を相続した場合
- 本人(追認権)と無権代理人(履行責任)の双方を相続した場合
判例
無権代理人が本人の資格(追認するまたはしない権利)を相続した場合は、追認を得るまでもなく、当然に追認の効果を生じる
本人が無権代理人(履行責任)を相続した場合は、本人は追認拒絶できるが、その場合、損害賠償義務が生ずる。
本人(追認権)と無権代理人(履行責任)の双方を相続した場合は、本人が無権代理人(履行責任)を相続した場合と同様に解釈する。
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